小学校の図書室で、政二さんのところで固まってしまい
続きが読めないばかりか、夜に電気を消して寝ることも出来ないほどの
衝撃を受けた、政二さんが登場するドラマ 『はだしのゲン』 後編。

子供達が頑張って、原爆投下後の広島で元気良く生き抜いていく姿には
前編に続いて涙、涙だった。。。。。
疎開先での、やはり誰もが生きるにせえいっぱいで優しくなれなかった人々。
それでも、何人かの大人たちの情けを感じながら生きるゲンが良かった。
そんな中、疎開先でゲンは政二と出会うことに。
大きな酒造元の息子として、大事にされて幸せに育った政二は
ピカドンにあったとたんに、町の人からも家族にも差別されて
孤独で寂しい日々を、どんな気持ちで送っていたことか・・・・
「兄さん!行かないで!側にいてくれ~!」 という政二が可哀相だった。。
お金のために、その政二の世話をすることになったゲンたち。
2人が、政二の部屋に近づいた時のあまりの異様な匂いやハエ。
わたしもその場面では、背中に寒気がしてしまうほどだった。。。。。。
小学生の時のトラウマは、いまだに残っていたんだと軽いショックを覚えて。。。
政二さんのところは、漫画に比べて割愛されていたように思う。
でも・・・・・あの場面は、そのままテレビで映像化するのは難しいよね。
あれで良かったのかも知れない。
原爆の被害を受けたのに、生きることも存在さえも否定されていた政二さん。
あの短いエピソードから、家族からも見捨てられていた政二さんの
孤独と悲しみが、ちゃんと伝わってきたから・・・・・・・
そんな政二さんがゲンたちによって、生きる希望をみいだし、
再び筆を持てたところは感動だった。
あの裸のゲンたちを描いたのは、ゲンのおかげで政二さんの生きようとする
感謝と希望の絵でもあったんだと思う。
あそこは、たしか漫画でもコメディタッチで描かれていて
政二さんの哀しい物語の中でも、おちゃめな場面だったような思い出がある。
でも、あえていうなら、せっかく成宮寛貴くんを使ったので
そのあとの、政二さんの死までを描いて欲しかったな。
なんだか、政二さんを最期まで見届けれなかった思いが残る。。。
そこだけは残念だった。
広島の方が、成宮くんが主演している舞台 『お気に召すまま』 に
コメントを寄せておられた。
今まさにその舞台が公演中で、満員の客席を魅了している
キュートなロザリンドを演じている、同じ役者さんとは思えぬ
演技のふり幅の大きさに驚かれていた。
そして、成宮くんが政二さんを演じたことを
大変喜んでおられて印象的だった。
この成宮寛貴という俳優さんは、
いろいろな引き出しを沢山持っている俳優さんだと私も思う。
今も将来的も、とても期待しているので今回、わたしが子供の頃
フタをしていた政二さんを、成宮くんが演じてくれたことは本当に良かった。
2夜にわたる土曜プレミアム’千の風になって’ドラマスペシャル第3弾
『はだしのゲン』 久し振りに感動的なドラマを観た気がする。
≪キャスト≫
中井貴一、 石田ゆり子、 小林廉、 中尾明慶
小野明日香、 今井悠貴、 成宮寛貴 ほか
≪スタッフ≫
原 作: 中沢 啓治
脚 本 :君塚 良一
プロデューサー :増本 淳 、小椋 久雄
演 出 :西浦 正記 、村上 正典
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